01
AI エージェントによる設計書の横断突合
分散した設計書・定義書・現行の実ファイルを横断して読み込み、記載の矛盾・欠落・参照切れを抽出。人が読み比べる前提では見落とされやすい不整合を、仕様確定の前段で洗い出しました。
AI エージェントを活用した請求データ連携システムの要件定義・開発支援
Salesforce と基幹請求システムをつなぐ次期データ連携基盤の構築において、要件定義から実装・検証まで AI エージェントを開発プロセスに組み込んだ体制で推進。分散していた設計資料の横断突合による仕様の矛盾抽出、指示書ベースの実装、独立環境での再現検証を反復し、2026 年 11 月の本番稼働に向けて開発を進めています。
01OVERVIEW
| お客様 | 卸売業(卸売業) |
|---|---|
| 事業領域 | System Development |
| 規模 | Salesforce と基幹請求システムを FTPS で双方向連携するバッチ基盤(複数の連携経路)+ 請求・入金管理サブシステム |
| 期間 | 要件定義・設計から本番稼働まで(本番稼働 2026 年 11 月予定・進行中) |
| 支援範囲 |
|
| 技術 | |
| 使用サービス・製品 | Claude(Cowork)/Claude Code/Microsoft Azure(Azure Database for PostgreSQL フレキシブル サーバー、Azure Monitor / Log Analytics、Microsoft Defender for Cloud、Microsoft Entra ID)/Bicep(IaC)/AlmaLinux 9 / Python/Salesforce(External Client App、JWT Bearer 認証)/FTPS(基幹請求システム連携) |
02CHALLENGE
基幹請求システムと Salesforce をつなぐデータ連携基盤の刷新にあたり、仕様の一次情報が基本設計書・詳細設計書・現行の実ファイル・各種定義書に分散していました。記載どおりに実装すると現行と食い違う箇所が複数あり、どれが正なのかを一つずつ突き合わせて確定させる必要がありました。
連携項目は多数にわたり、Salesforce 側のオブジェクト定義もプロジェクト進行と並行して固まっていく状況でした。確認すべき論点が多いままでは、お客様側の確認負荷が開発の律速になります。
またバッチ連携基盤は「異常が起きたときに気づけること」が要件そのものです。取り込み漏れやサイレントな失敗が請求データの欠損につながるため、テストが通ることではなく「壊したときにテストが落ちること」を確かめられる品質担保の仕組みが求められました。
03APPROACH
要件定義では、受領資料と現行の実ファイルを AI エージェントに横断的に読み込ませ、記載の矛盾・欠落・参照切れを機械的に洗い出しました。抽出結果は項目対比表と課題表に集約し、お客様への確認は「当方の理解はこうです、相違があればご指摘ください」という既定確定の形式に統一。回答をお待ちする論点を絞り込み、確認負荷を下げながら仕様を確定させていきました。決着した論点は課題一覧から「決定の記録」へ移し、いつ・誰が・何を決めたかを追える状態を維持しています。
開発は、設計側が作成した指示書をもとに開発機のコーディングエージェント(Claude Code)が実装し、提出された報告書を設計側が独立環境で検証する、という反復サイクルで進めました。1 サイクルを 1 フェーズとして番号管理し、フェーズを重ねながら機能と品質を積み上げています。
検証では、報告書の数値をクリーンな環境で再現できるかを毎回確認し、是正箇所をあえて元に戻した「逆パッチ」を注入してテストが落ちることを実測しました。あわせてミューテーションテスト(コードを機械的に変異させ、テストが検知できるかを測る手法)と、計測器そのものを検証する陽性対照を組み合わせ、検知できていない箇所が残っていないかを検算しています。インフラは Bicep でコード化し、検証環境は常設せず必要なときに立ち上げる方針としました。
04SOLUTION
01
分散した設計書・定義書・現行の実ファイルを横断して読み込み、記載の矛盾・欠落・参照切れを抽出。人が読み比べる前提では見落とされやすい不整合を、仕様確定の前段で洗い出しました。
02
確認事項を質問形ではなく「当方の理解」として提示し、相違点のご指摘だけで済む形に統一。あわせて確認しなかった場合に何が起きるかを明記し、判断に必要な情報を添えました。
03
設計側が指示書で要求と完了条件(DoD)を定義し、コーディングエージェントが実装、設計側が独立環境で検証する体制。役割を分けることで、実装したエージェント自身が自分の成果を承認する構造を避けています。
04
是正箇所を元に戻してテストが落ちることを実測し、さらにコードを機械的に変異させて検知率を測定。「テストが通る」ではなく「壊したら落ちる」を確認する検証設計を人が担いました。
05
Azure 基盤を Bicep でコード化し、検証環境は必要なときに構築・破棄する運用に。構成の再現性とコストの両面を考慮した形にしています。
05RESULTS
06DELIVERY
07OTHER CASES
Azure / PaaS / App Service / SQL Database / IaC
次期 EDI 環境を Azure PaaS 中心のゾーン冗長構成で設計。Azure CLI 一式とパラメータシートで、お客様自身が再現できる形で引き渡し。
詳しく見る →AVD / Entra ID / FSLogix / Azure Files
学生用・教職員用の2テナントにまたがるAVD環境を、PoCから本番展開まで支援。
詳しく見る →Azure OpenAI / AI Search / App Service / Teams / Power BI
社内向けチャットと生成AIドキュメント検索の2つのPoC環境をお客様のAzure上に構築し、Teams連携とPower BIダッシュボードまで提供。
詳しく見る →要件が固まる前の段階でも、現状と目的の整理からご相談いただけます。